Bybitのスプレッド取引とは?
Bybitのスプレッド取引とは、Bybitのスプレッド取引機能を使用することで、簡単な操作でスプレッド取引を開始できるサービスです。2つの異なる金融商品(現物、無期限契約、満期日が異なる先物契約など)を同時に売買することにより、リスクヘッジとリターンの最適化を効率的に実現することができます。
Bybitのスプレッド取引とBybitアービトラージの違いは?
スプレッド取引とアービトラージ取引には、主に以下の4つの違いがあります。
- 固定スプレッド: スプレッド取引では、両レッグの参入価格の差が常に意図したスプレッドと一致します。これに対して、アービトラージ取引では、特に高いボラティリティの時期において、約定価格が予想値から乖離する可能性があります。
- 完全なヘッジ: スプレッド取引はアトミック約定メカニズムを採用しており、両レッグが同じ数量で約定するか、全く約定しないかのいずれかになります。これにより、レッグリスクを排除します。対照的に、アービトラージ取引では、両レッグが同じ数量で約定される保証はありません。
- 独立した流動性: スプレッド取引は通常の注文板とは別に運用され、取引は原資産ではなくスプレッドに対して約定します。一方、アービトラージ取引は通常の注文板の流動性に依存します。
- 幅広い取引コンボの種類: スプレッド取引では、利用可能なコンボの種類が豊富です。「無期限&先物」や「異なる満期日の先物契約同士」の組み合わせも可能となり、より柔軟な取引戦略が実現できます。
スプレッド取引ではどの資産と商品がサポートされていますか?
現在、ベース資産として BTC、ETH、SOL がサポートされています。これらの資産に関連する新しい先物契約は、自動的にスプレッド取引で利用可能になります。また、USDT建ての現物、無期限契約、および 先物契約 もサポートされています。今後、さらに多くの資産と商品タイプが追加される予定です。
スプレッド取引ではどのような取引の組み合わせがサポートされていますか?
現在、現物&無期限契約、現物&先物契約、無期限契約&先物契約、および異なる満期日を持つ2つの先物契約(例:四半期契約と次期四半期契約)がサポートされています。
スプレッド取引ではどの種類のマージンモードを使用できますか?
スプレッド取引では、クロスマージンモードとポートフォリオマージンモードをご利用いただけます。分離マージンモードは現在サポートされておりません。
スプレッド取引における注文価格とは何ですか?
スプレッド取引における注文価格は、期先レッグの参入価格と期近レッグの参入価格との間のスプレッドを表し、その値は正、負、またはゼロのいずれかとなります。
注文価格 = 期先レッグの参入価格 - 期近レッグの参入価格
スプレッドは、数値または絶対差に基づいて増減したとみなされますか?
スプレッドは数値に基づいて変動します。例えば、参入スプレッド(注文価格)が-100で、出口時に-80に変化した場合、スプレッドは増加したことになります。一方、-120に変化した場合、スプレッドは減少したことを意味します。
どのような利益戦略が考えられますか?
以下では、利益を得る可能性のある4つの戦略例をご紹介します。
戦略1:現物&無期限(資金調達料アービトラージ)
- 相場が強気の場合:コンボ売り(現物買い&無期限売り)
- 相場が弱気の場合:コンボ買い(無期限買い&現物売り)
市場価格が上昇すると、資金調達率はプラスになり、ロングポジションの保有者はショートポジションの保有者に資金調達料を支払います。この時、現物を買い、同額の無期限契約をショートすることで、資金調達料を受け取ることができます。これは一般的に「ポジティブアービトラージ」と呼ばれる戦略です。市場価格が下落した場合は逆の戦略を取ります。
戦略2:現物&先物(キャリー取引)
- コンボ売り(現物買い&先物売り)
先物契約が原資産の現物価格に対してプレミアムで取引されている場合、同量の現物をロングし、先物をショートする戦略です。決済日が近づくにつれて、現物価格と先物価格は自然に収束していくため、両方のポジションを決済することで、当初の価格差に相当する利益を得ることができます。
戦略3:先物&先物(先物スプレッド)
- コンボ買い(期先の先物買い&期近の先物売り)
2つの契約の価格差(スプレッド)が決済時に上昇した場合、利益は確定します。
- コンボ売り(期近の先物買い&期先の先物売り)
2つの契約の価格差(スプレッド)が決済時に減少した場合、利益は確定します。詳細については、「スプレッド取引の概要」をご参照ください。
戦略4:先物&無期限(無期限契約のベーシス)
- 相場が強気の場合:コンボ買い(先物買い&無期限売り)
- 相場が弱気の場合:コンボ売り(先物売り&無期限買い)
この戦略は、戦略1と同様のアプローチ(価格差の収束を活用)に基づいています。特に、先物契約は現物価格に対してプレミアムで取引される傾向があるため、戦略2のように、同量の無期限契約をロングし、先物契約をショートすることで、その価格差から利益を得られる可能性があります。
注意: 本資料はあくまで参考情報であり、財務・投資に関する助言を目的としたものではありません。取引にあたっては、必ずご自身で十分な調査・判断を行ってください。
スプレッド取引注文を出した後、通常の注文板で個別のレッグを取引できますか?
スプレッド取引注文が約定すると、各レッグはそれぞれ独立した通常のポジションとして扱われます。これらのポジションは、スプレッド取引ページを通じてまとめて決済することも、通常の注文板で個別に取引・管理することも可能です。
スプレッド取引の流動性は通常の取引と共有されていますか?
いいえ。スプレッド取引の流動性は、スプレッド注文専用に提供されています。これらの注文は通常の注文板とは別に処理されるため、スプレッド注文は通常の注文板には表示されず、逆に通常の注文もスプレッド取引には影響しません。
スプレッド取引で強制決済が発生した場合はどうなりますか?
スプレッド取引は、あくまで注文を発注するための手段の一つです。注文が約定した後は、それぞれのレッグが通常のポジションとして扱われ、標準の強制決済プロセスが適用されます。詳細については、「取引ルール:強制決済プロセス(統合取引アカウント)」をご参照ください。
スプレッド取引を利用できるのは誰ですか?
デリバティブ取引が許可されており、サービス提供が制限されていない国・地域にお住まいのお客様のみがスプレッド取引を利用できます。
スプレッド取引の手数料はいくらですか?
スプレッド取引の手数料は、通常の注文板で2つのレッグを個別に約定する場合と比べて、50%割引となります。VIP会員の方には、現在のVIP手数料率に基づき、さらに50%の割引が適用されます。
スプレッド取引で発注した注文の損益計算方法を教えてください。
スプレッド取引注文の損益は、通常の注文と同様に計算されます。USDT契約の損益計算方法の詳細については、こちらの記事をご確認ください。
各戦略の推定年間パーセンテージ率(APR)はどのように算出すればよいですか?
注意:
— LTP(Last Traded Price)は、各金融商品の直近の取引価格(最後に成立した価格)を示します。
— 上記の戦略および計算式は、情報提供のみを目的としており、金銭的な助言、投資の推奨、または特定の取引手法の推奨を意味するものではありません。
コンボの一方のレッグ(例えば先物契約)が満期を迎えた場合、もう一方のレッグは自動的に決済されますか?
いいえ、スプレッド取引はあくまでスプレッド注文を簡素化するための機能です。両方のレッグが約定してポジションが構築された後は、通常の取引と同様に扱われるため、自動的に決済されることはありません。お客様ご自身でそれぞれのポジションを管理・決済していただく必要があります。
スプレッド取引の注文は部分約定されることがありますか?
はい、スプレッド取引の注文が部分的に約定される可能性はあります。ただし、原則として「アトミック約定」に従うため、両方のレッグが同じ数量で約定する場合に限り、部分約定が成立します。どちらか一方のみが約定することはありません。
スプレッド取引で利益は保証されますか?
いいえ、スプレッド取引は利益を保証するものではありません。
スプレッド取引は、複数の注文を個別に発注・管理する手間を減らし、取引をより簡便に行うための手段にすぎません。実際に利益が出るかどうかは、お客様の取引戦略や市場状況によって異なります。取引を開始する前に、必ずご自身で十分な調査・検討を行ってください。
Bybitスプレッド取引の詳細については、以下の記事をご覧ください。
