Bybitスプレッド取引の概要

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最終更新日:2025-12-11 17:13:39
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Bybitのスプレッド取引機能を活用すれば、シンプルな操作で誰でもスプレッド取引を始めることができます。現物と無期限契約、または異なる満期日の先物契約など、2つの金融商品を同時に売買することで、リスクをヘッジしつつリターンの最適化を効率的に図ることが可能です。





スプレッド取引の特徴

  1. 固定スプレッド:2つのレッグ(取引対象)が、注文価格と正確に一致するため、取引時に安心感があります。
  2. アトミック約定:両レッグが同数量で約定するか、全く約定しないかのいずれかとなり、レッグリスクを完全に排除できます。
  3. シンプルな取引:数クリックでスプレッド取引を簡単に実行でき、個別の注文を発注・管理する手間を省けます。
  4. 効率的なヘッジ:反対のポジションを取ることで市場のボラティリティを相殺し、価格変動による損失のリスクを最小限に抑えます。
  5. 戦略の幅広さ:資金調達料のアービトラージ、先物スプレッド、キャリー取引、無期限契約のベーシスなど、高度な戦略を簡単に活用できます。
  6. 低コスト:注文板で個別の注文を出す場合と比較して、取引手数料が50%削減され、コスト削減でより多くの利益を狙えます。





専門用語の解説


スプレッド

取引における2つのレッグ間の価格差を指します。損益は、注文の方向性や取引終了時までにスプレッドがどのように変化するかによって異なります。


注意:スプレッドは絶対値の差ではなく、数値の変動として評価されます。たとえば、参入スプレッド(注文価格)が -100 であり、出口時に -80 に変化した場合は、スプレッドが拡大したとみなされます。一方、-120 に変化した場合は、スプレッドが縮小したことを意味します。

注文価格

期先レッグと期近レッグの約定価格の差を指します。この差は、正の値、負の値、またはゼロとなる場合があります。

注文数量

コンボの取引サイズを指します。約定後は、両レッグとも同一サイズのポジションを保有します。

アトミック約定

両レッグが同一数量で約定するか、全く約定しないことを保証する約定メカニズムです。

コンボ

異なる満期日を持つ2つの相殺可能なレッグで構成されるペア取引です。例としては、先物と現物、先物同士、先物と無期限契約、無期限契約と現物の組み合わせなどが挙げられます。

期近レッグ

vs 期先レッグ

期近レッグとは、先に満期を迎えるポジションを指し、期先レッグとは、満期日が後に設定されているポジションを指します。


注意:商品は、満期日が近いもの(期近)から遠いもの(期先)の順に表示されます。先)に次のようにランク付けされます:現物 > 無期限 > 短期先物 > 長期先物。

注文方向

コンボの売買方向を示します。期先レッグはコンボと同じ方向となります。

  1. コンボ買い:期先レッグを買い、期近レッグを売る取引
  2. コンボ売り:期先レッグを売り、期近レッグを買う取引





スプレッド取引で使用できる注文とモードの種類


注文の種類

指値注文 & 成行注文

注文戦略

ポストオンリー(Post-Only), GTC(Good-Til-Cancelled、キャンセルするまで有効), IOC(Immediate-Or-Cancel、即時約定またはキャンセル),

FOK(Fill-Or-Kill、全量約定またはキャンセル)

ポジションモード

ワンウェイモード(One-Way Mode)

マージンモード

クロスマージンモード(Cross Margin) & ポートフォリオマージンモード(Portfolio Margin)





スプレッド取引の仕組み

スプレッド取引では、現物と無期限契約、現物と先物契約、無期限契約と先物契約、または異なる満期日を持つ2つの先物契約(例:四半期契約と次期四半期契約)など、異なる種類の商品を組み合わせます。


同じ数量で2つの反対のポジション(ロングとショート)を同時に建てることで、これらの商品間の価格差(スプレッド)から利益を得ることができます。スプレッド取引戦略は、デルタニュートラルとなるように設計されており、一方向の価格変動リスクを排除します。






計算方法

注文価格

スプレッド取引における注文価格は、期先レッグの参入価格と期近レッグの参入価格との差を示し、正、負、またはゼロの値を取ります。例えば、注文価格が10の場合、期先レッグの参入価格は期近レッグより10高く設定されます。一方で、注文価格が-10の場合、期先レッグの参入価格は期近レッグより10低く設定されます。


注文価格が常に取引したいスプレッドを反映するように、各レッグの参入価格は注文価格と両レッグのマーク価格に基づいて自動的に計算されます。計算式は以下の通りです。


注文価格 = 期先レッグの参入価格 − 期近レッグの参入価格

期先レッグの参入価格 = (期先レッグのマーク価格 + 期近レッグのマーク価格 + 注文価格) ÷ 2

期近レッグの参入価格 = (期先レッグのマーク価格 + 期近レッグのマーク価格 − 注文価格) ÷ 2


田中さんが注文価格50で現物・無期限のコンボを売るとします。現物のインデックス価格が$1,000で無期限のマーク価格が$1,100の場合、計算式は以下のようになります。


無期限参入価格 = ($1,100 + $1,000 + $50) ÷ 2 = $1,075

現物参入価格 = ($1,100 + $1,000 − $50) ÷ 2 = $1,025


:現物の場合、マーク価格の代わりにインデックス価格が使用されます。




利益発生シナリオ

シナリオ1:コンボ買い

コンボ買いでは、期先レッグを買い、期近レッグを売ります。指定した価格でコンボを購入した場合、2つのレッグ間のスプレッドが拡大することで利益が得られます。損益は、通常の注文と同様の方法で計算されます。


シンボル

満期あり

無期限

取引タイプ

買い

売り

レッグ

期先レッグ

期近レッグ

マーク価格

90

83

数量

3

3

注文価格

-3

-3

参入価格

85

88

決済価格1

90

89

実現損益1

15

-3

決済価格2

83

90

実現損益2

-6

-6




シナリオ2:コンボ売り

コンボ売りでは、期先レッグを売り、期近レッグを買います。指定した価格でコンボを売却した場合、2つのレッグ間のスプレッドが縮小することで利益が得られます。損益は、通常の注文と同様の方法で計算されます。


シンボル

満期あり

無期限

取引タイプ

売り

買い

レッグ

期先レッグ

期近レッグ

マーク価格

90

83

数量

3

3

注文価格

11

11

参入価格

92

81

決済価格1

94

83

実現損益1

-6

6

決済価格2

93

83

実現損益2

-3

6




手数料

スプレッド取引の手数料は、通常の注文板で各レッグに対して2つの個別注文を出す場合と比較して50%低くなります。VIP会員は、既存のVIP手数料率に基づき、さらに50%の割引が適用されます。


注意:

— 注文に現物が含まれる場合、その現物レッグについては、レバレッジを有効にしてマージン取引として扱うか、レバレッジを無効にして通常の現物取引として扱うかを選択できます。

— レバレッジ設定は、各レッグごとに個別に調整可能で、現物は最大10倍、先物は最大100倍まで設定できます。

— スプレッド取引は、スプレッド注文の操作を簡素化するための機能です。約定後、両レッグは通常のポジションとして扱われ、標準的な証拠金要件および清算ルールが適用されます。これらのポジションは、スプレッド取引ページまたは各市場にて管理および決済が可能です。





Bybitスプレッド取引の詳細については、以下の記事をご覧ください。

  1. よくある質問(スプレッド取引)
  2. スプレッド取引の始め方
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